志の輔らくご ひとり大劇場
志の輔らくご ひとり大劇場
2007年9月14日(木)会場:国立劇場 大ホール

国立演芸場で三夜公演の最終日。
僕の落語初体験が、
この会場(2005年8月「立川談志一門会」)でした。
そんなわけで多少の懐かしさと、会への期待で、
良い心持で会場入り。
会場の中にはいって舞台を見ると、
真っ黒な舞台に「志の輔らくご ひとり大劇場」
と書かれた立て札。高座がない。
この舞台に思わぬ仕掛けがありまして、
開演すると、黒い壁が動いて裏っ返しになるように回転し、
高座が登場したのです。
なんだこりゃ。かなり面食らいましたァ。
思わず「うわっ」っと声を出してしまう仕掛けです。
立川志の輔「バールのようなもの」
いつものように枕でシッカリと客をつかむ。
噺の方は「どっかで聞いてきた話を、
安易に真似して失敗する」という、いわゆるオウム返しの新作。
こういう古典っぽい新作って、
今まで聞いたことなかったので新鮮でした。
しかし単なるオウム返しじゃなくて、
ちょとヒネってあるんですね。と、まずは軽い噺で幕開き。
舞台が再び回転し始め、
舞台のB面(高座の裏側)に並んだ松永鉄九郎社中。
鉄九郎さんのソロパートなどもありつつ、
しばし、お囃子の演奏。
また180度回転し、舞台がA面に戻ると、
お辞儀をした志の輔さんが高座に。
ん~わかるのか、この説明で。とにかく、派手なんですよ。
立川志の輔「八五郎出世せず(妾馬)」
志の輔さんの「妾馬」は、
「八五郎出世せず」とも「新 八五郎出世」とも言われますね。
泣き笑いの傑作であります。
しかし二席目で「妾馬」ってことは、
すでに、たいへん話題になっていたトリネタはなんだろう、
と思ったりしながら聞いていた。
仲入り
志の輔さん贔屓ながら、来られなかった彼女に、
土産(手拭い)を購入し、機嫌をうかがうことにする。
落語に狂っている男のせめてもの気遣いであります。
立川志の輔「政談 月の鏡」
枕で「24 シーズン6」レンタル開始の話題と、
「24」のハナシ。わりと丁寧に解説しているのが、
この後の仕込みになっていたんですね。
細かい内容は皆さん書かれているので、
アレなんですが(まぁ端折るんですが)、
なんというか実験的というか、意欲的というか、
ある意味パンクというか、オルタナというか。
「24」を引用した演出はシャレ、冗談としてもですね。
落語を分解して解説した上で、
その形式におさまらない「落語のようなもの」を
創作する訳ですから、作品そのものよりも、
そのクリエイターとしての
才能・感性・姿勢に感動したしまったのでした。
「政談 月の鏡」が再演されることはあるのかな。
興味シンシンであります。

